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- 形式Format
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演劇 Theatrical Performance
- 分類Category
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滞在公演 Created and Performed in Residence
- シリーズSeries
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家を渉る劇 vol.5 Trans Residential Theater #5
- 会場Venue
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サルーア・プロジェクト(タイ バンコク市) Slure Project(Thailand, Bangkok City)
- 日程Date
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2020.3.12-3.14 yyyy.mm.dd
- 公演回数/時間Number / Duration
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全4回公演/60分 4 performances / 60 min.
- テキストText
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『リンドバークたちの飛行』
"Lindbergh's Flight"- 作
Author
- ベルトルト ブレヒト
Berthold BRECHT
- 日本語訳
Japanese translation
- 岩淵 達治
IWABUCHI Tatsuji
- タイ語訳
Thai translation
- ピヤワン サップサムルアム
Piyawan SAPSAMROUM
- 作
- 概要Outline
- 本公演は本橋仁(建築史家)、渡辺瑞帆(建築家)らと保存建築の鑑賞法を探る企画である「家を渉る劇」シリーズの第5作としてチュラロンコーン大学Life|Performanceフェスティバルの招聘作品として同学の歴史的建造物であるMaha ChulalongkornおよびMaha Vajiravudhでの上演が予定されていたが、2020年のコロナ禍に伴い予定を変更し別会場での途中経過報告会(ワークインプログレス公演)として完全招待制で実施された。会場となったSlure Projectはタイ都市部の住宅様式であるショップハウスを改築した現役のカフェ兼アートスペース。原作テキスト『リンドバークたちの飛行』はアメリカ人青年チャールズ・リンドバーグによる初の大西洋単独無着陸横断飛行に取材した、ドイツの劇作家ベルトルト・ブレヒトによる1929年初演のラジオ教育劇。本公演は同ラジオ教育劇を全編上演した。言語は日本語とタイ語の混成で行い、これに加えて通訳を兼ねた出演者が要所で行うタイ語での案内と、英語・タイ語の字幕を伴い上演した。上演は固定の舞台と客席は設けずに、会場となった建築内外を観客が俳優の案内に沿って移動しながら物語を鑑賞する形で行った。また演劇、美術、音楽、建築、身体表現といった異なるジャンルのタイと日本のアーティストがシーン毎に演出を分担している。公演は現地で長期の制作と本番上演を行ったため滞在公演として分類される。
- 作品内容Summary
- 観客が会場の中で開演を待っていると、飛行士チャールズ・リンドバークが敷地の外から建物内に迷い込む。リンドバークが建物内に侵入すると日本語で自己紹介すると、案内人がその言葉を通訳した。リンドーバクは無謀とされる大西洋横断飛行に出発することを宣言する。建物の奥へ飛行士が飛び立つと、観客は建築内を移動しながら、リンドバークとともに部屋ごとに立ちはだかる霧や吹雪や眠気といった大洋横断飛行に伴う数々の困難に遭遇し、これらを飛行士が乗り越える様を目撃する。屋外で行われる最後の場面では飛行士は無事着陸し偉業を成し遂げる。しかしリンドバークは、すぐさま次の冒険のためにその場を立ち去る。
- キャストCast
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- リンドバークLindbergh
- 河原 舞*KAWAHARA Mai*
- アメリカほかAmerica and other
- 崎田 ゆかり*SAKIDA Yukari*
- ヨーロッパほかEurope and other
- トンチャイ ピマパンシー(スプラッシング・シアター・カンパニー)Thongchai PIMAPUNSRI(Splashing Theatre Company)
- 案内人/霧ほかGuide, Fog and other
- チャニダー パンヤーニラミッディー(ディーン・シアター)Chanida PUNYANERAMITRDEE(Dee-ng Theatre)
- チェロ演奏/吹雪Cello Performance/Snowstorm
- サウワコン ムアンクルアンSaowakhon MUANGKRUAN
- リンドバーク
- スタッフStaff
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- 演出Direction
- 黒田 瑞仁*KURODA Mizuhito*渡辺 瑞帆(青年団)WATANABE Mizuho(Seinendan)チュラヤーノン シリポンChulayarnnon SIRIPOLソーンチャイ ポンサーSornchai PHONGSAジャルナン パンタチャート(ビーフロア・シアター)Jarunun PHANTACHAT(B-floor theatre)サウワコン ムアンクルアンSaowakhon MUANGKRUAN
- 衣装Costume
- YUMIKA MORIYUMIKA MORI
- 記録写真Photo Documentation
- ティーラパン ガウジーナナンTeeraphan NGOWJEENANAN
* Gecko Parade members - 演出
- プロダクションProduction
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- プロデューサーProduced by
- シリー リュウパイブーンSiree RIEWPAIBOON
- 共同主催Co-organised by
- 国際交流基金バンコク日本文化センターThe Japan Foundation, Bangkokサルーア・プロジェクトSlure Project
- 協力Supported by
- ライフ・パフォーマンス・フェスティバル(チュラロンコーン大学研究本部リサーチプロジェクト「舞台における文化生態学:創造、調査と革新」関連事業)Life | Performance Festival (under the “Cultural Ecologies of Performance: Creativity, Research and Innovation” research project by Office of Research Affairs, Chulalongkorn University)プラユーン・フォー・アートPrayoon for Art
- 「家を渉る劇」シリーズ企画Original performance concept
- 本橋 仁MOTOHASHI Jin渡辺 瑞帆WATANABE Mizuho黒田 瑞仁KURODA Mizuhito*
- プロデューサー
- 演出ノートDirector's note
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アメリカ人飛行士が前世紀に大西洋を横断するという現代のタイの観客にとっては遠く離れた偉業を実感を伴った上演にするため、バンコクで出会った4人の異ジャンルのアーティストにシーン演出を依頼し、上演を行った。リンドバークは一貫して河原舞が演じる。キャストもタイ人俳優を2人迎え、うち一人はこれまでの上演や原作にはない案内人の役を演じた。日本で上演を重ねてきた『リンドバークたちの飛行』の構造を引き継ぎながら、タイ版としてリクリエーションを行なう形となった。創作はプロデューサーの配慮で現地での2ヶ月近い滞在制作を行うことができ、タイのアーティストや俳優は現地で直接会い、オーディションや共作の以来を行った。残念ながら本番時期が2020年からの世界的なコロナ禍の初期にかかり、公演は当初の予定通り実施できなかったが、関係各所の尽力により招待制の途中経過報告会という形で発表を行うことができた。
全てが新鮮な体験だったが、タイで出会った演出家や俳優らの働きかけで上演の内容は、現地の賑やかで色鮮やかな文化と人々の気質を色濃く反映した上演となり現地の観客がこれを受け入れる様を見て土地を作品に取り入れることの効果と意義を改めて強く意識したことを覚えている。/黒田
- 配布物Handout
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- 外部リンクExternal link
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- art4d 劇評(英語)/art4d Review(English)
- Slure projectによる紹介記事/Introductory Article by Slure project
- 早稲田大学演劇博物館 失われた公演(オンライン展示)/"Lost Performances" Online Exhibition by the Tsubouchi Memorial Theatre Museum
- 早稲田大学演劇博物館 図録/The pictorial record of "Lost in Pandemic" at The Tsubouchi Memorial Theatre Museum
- Japan Digital Theatre Archives
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