アーカイブ
Archive

ハムレット
Hamlet

クリックで全体表示

形式
Format
演劇
Theatrical Performance
分類
Category
本拠地公演
Created and Performed at Home
シリーズ
Series
戯曲の棲む家 vol.3
Drama as a Resident #3
会場
Venue
旧加藤家住宅(埼玉県 蕨市)
Old Katoh House (Saitama Pref., Warabi City)
日程
Date
2016.8.26-8.31
yyyy.mm.dd
公演回数/時間
Number / Duration
全10回公演/60分
10 performances / 60 min.
テキスト
Text
『ハムレット』
"Hamlet"
Author
ウィリアム シェイクスピア
William SHAKESPEARE
概要
Outline
本公演はかけ離れた背景を持ち劇場で上演されるべく書かれた戯曲が、現代日本の住宅街に建つ一軒家で取り得る形態を観察する「戯曲の棲む家」シリーズの第3作として上演された。会場の旧加藤家住宅は1970年代に建てられた埼玉県蕨市に位置する木造一軒家。ゲッコーパレードが本拠地とする旧加藤家住宅でほぼ全ての創作過程と本番上演が行われたため、本拠地公演として分類される。原作テキスト『ハムレット』はイギリスの劇作家ウィリアム・シェイクスピアによる1601年の作とされる戯曲。中世デンマーク王家とその王子ハムレットを主人公としており、シェイクスピア四大悲劇の一つに数えられる。本作は同戯曲の台詞以外の言葉を使わずに再構築した形で上演しているが、物語は原作とは異なっている。上演は主に住宅の台所を中心とした家屋全体を舞台とし、観客は居間に設けられた座布団や椅子からなる客席から鑑賞した。
作品内容
Summary
一軒の民家に暮らす男が深夜、夜食を漁るため二階の自室より台所に降りてくる。男は絶えず戯曲『ハムレット』の台詞を口ずさみ、最初は台所道具で人形劇のように遊んでいた男だが、興が乗ると次第に自らハムレットとして振る舞いそこに居ないはずの恋人オフィーリアや親友ホレイシオーに語りかける「ハムレットごっこ」を展開する。男がますます興奮するとそこに居ないはずの「相手役」が二人の女性の形で現れ、その遊びは続いて行く。次第に男の妄想は男自身の手を離れて暴走していった。疲れ切った彼は、ひとり寂しく自室に戻っていった。
キャスト
Cast
Man
渡辺 恒*
WATANABE Ko*
オフィーリアほか
Ophelia and other
崎田 ゆかり*
SAKIDA Yukari*
ホレイシオーほか
Horatio and other
河原 舞*
KAWAHARA Mai*
スタッフ
Staff
演出
Direction
黒田 瑞仁*
KURODA Mizuhito*
美術
Scenography
柴田 彩芳
SHIBATA Ayaka
音響
Sound
渡邊 剛
WATANABE Go
音楽
Music
渡辺 周
WATANABE Shu
照明協力
Lighting Supervision
磯野 いるか
ISONO Iruka
鈴木 麻友
SUZUKI Mayu
白井 里奈
SHIRAI Rina
衣装
Costume
森 弓夏(絵空衣音)
MORI Yumika(Esolagoto)
チラシデザイン
Flyer Design
岸本 昌也
KISHIMOTO Masaya
制作
Management
岡田 萌*
OKADA Megumi*
制作補助
Management Assistance
川口 潮奈
KAWAGUCHI Shiona
記録写真
Photo Documentation
瀬尾 憲司
SEO Kenji

* ゲッコーパレードメンバー
* Gecko Parade members
プロダクション
Production
主催
Organised by
ゲッコーパレード
Gecko Parade
後援
Under the auspice of
蕨市
Warabi City
蕨市教育委員会
Warabi City Board of Education
演出ノート
Director's note
家を社会に見せることができない個人の妄想や動物性を発露できる場として捉え、引きこもりの男がハムレットと自分を重ね、夜ごと夜食を漁りながら自尊心と欲望のままに孤独な妄想を繰り広げる様を描いた。「眠る=死」とする原作『ハムレット』の価値観に「食べる=生」を対立項として設定し、ハムレットの優柔不断さを食い意地の張った引きこもりの男に重ねた。王国の王子という社会的ステータスを剥奪されたハムレットを日本の住宅に置いてみれば、その精神性はこの引きこもりの男と同じだろう。
妄想を観客と共有するにあたってウォン・カーウァイ監督『恋する惑星』(1994)、ミシェル・ゴンドリー監督『ムード・インディゴ』(2013)などから、住宅内での劇的な関係を描くにあたっては森田芳光監督『家族ゲーム』(1983)、ジャン=リュック・ゴダール監督『軽蔑』(1963)などを参考にした。/黒田
備考
Other
《関連イベント》
「旧加藤家の食卓」
終演後に出演者・スタッフ・観客で上演について歓談しながら食卓をかこむ食事会を開催しました。岡田 萌による作品にちなんだ料理が振る舞われました。
日時:2016年8月28日(日)17時の回終演後


配布物
Handout
外部リンク
External link

画像クリックで拡大