往復書簡について
こんにちは、石原です。この度、ゲッコーパレードのサイトがリニューアルされ、メンバーが各々好きに使って良いブログがコンテンツとして追加されました。ゲッコーパレードは演劇集団ですが、メンバーは演劇関係だけでなく様々、各々自身の活動を持つ人々が集まっています。
かくいう私も東北で日本画を学び、現在は京都で日本画を教えながら、絵画制作をしたり、ゲッコーパレードに関わったりしています。
私は絵描きですが、ゲッコーパレードの公演で美術を担当したことは、ほぼありません。(ほぼ、と言うのはメンバーになる以前の2016年の『ヘンリー六世』※1の際、絵画、として会場に絵を描いたことがあるからです)
では、何をしているのか。ゲッコーパレードに深く関わり、メンバーになったきっかけは、2018年の山形ビエンナーレに『リンドバークたちの飛行』※2の企画者として参加したこと。アートの芸術祭に演劇作品を出品することで何か面白い化学反応が起こるんじゃないか、地方における表現活動として建築や土地に注目し作品を作る彼らの手法は一つの可能性を提示しうるのではないか、という勘から彼らに打診し、今では一員として、演劇の隣人の立場からゲッコーパレードの集団運営に関わっています。(私自身、大学院では「絵画におけるシアトリカリティ」についてーー絵画と鑑賞者の関係から作品制作を行う研究をしており、「どこでもいい、なにもない空間―それを指して、わたしは裸の舞台と呼ぼう。ひとりの人間がこのなにもない空間を歩いて横切る、もうひとりの人間がそれを見つめる―演劇行為が成り立つためには、これだけで足りるはずだ」(ピーターブルック『なにもない空間』※3)における演劇に勝手に親しみを覚えていることも一つの理由です。)
さて、タイトルにもある「往復書簡」ですが、一コンテンツとして始動するブログで、これから俳優崎田ゆかりと往復書簡をしようと思い立ちました。彼女とはゲッコーパレードの作品を通して出会い、共に活動をしてきましたが、互いに知らないことばかり。「俳優」と「絵描き」であるだけでなく、同い年の(最近になって)「京都を拠点」に活動をしている「女性」でもある。
対面やZOOMで語り合うだけでなく、往復書簡という少しスピードの遅いメディアだからこそ、考えていることをお互い問うこともできるのではないかと考えています。
ゴールもなく、どこに行き着くことやらな企画ですが、言葉にしてみる、から始めてみたいと思います。
※1 アーカイブページ『ヘンリー六世』
※2 アーカイブページ『リンドバークたちの飛行』
※3 ピーター・ブルック,『なにもない空間』,1971,晶文社
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